愛染院

本堂は江戸時代初期の近世寺院建造物として大変貴重です。観音菩薩立像は市内北部、長尾街道周辺に残る平安時代の仏像彫刻としてほぼ唯一の事例で本堂とともに市指定の有形文化財。

本堂は建築年代が明らかな江戸時代初期の建造物で、棟札(むなふだ)により慶安5年(1652年)に建築されたことがわかります。細部様式にも江戸時代初期の様子が見られ、構造的な面、細部様式、保存状況などから、上質な近世寺院建造物として大変貴重です。
本尊を祀るために須弥壇(しゅみだん)上に安置されている厨子も、その細部様式などから本堂とほぼ同じ時期に製作されたものと考えられます。棟札には本堂の建築時期や改修時の施主や世話人・大工などの人名が記され、改修における状況を知る上で貴重な資料です。
また、本堂の厨子内に秘仏本尊としてまつられている観音菩薩立像は、脇腰を左に捻り視線をやや右斜め前方に落とす姿から、脇侍として制作された可能性もあります。穏やかな丸顔や浅い衣文の彫り、比較的薄い体の奥行きなど、平安時代後期の特徴をよくあらわしており保存状態も良好です。市内北部、特に長尾街道周辺に残る平安時代の仏像彫刻としてはこれがほぼ唯一の事例です。本堂、観音菩薩立像とも市指定有形文化財です。

所在地

堺市北区蔵前町2丁12-12

アクセス

地下鉄御堂筋線「北花田駅」下車

お問い合わせ

施設名

愛染院

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